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第2回着物の手入れとやさしい後始末/たたみ方のコツ/やさしい着物の後始末

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文:富澤輝実子

たたみ方のコツ

着物は着るたびに楽しさが増してくる魅力的な衣服なのですが、着た後の簡単な手入れが大切です。今回は、このひと手間をかけておけば次に着るときにアイロンかけもいらず、とっても楽ちんな「たたみ方のコツ」をご紹介します。

着物は仕立て上がって手元に届いたときに整然とたたまれていますので、その折り目通りにたたんでいくのが決まりです。谷折りは谷折りに、山折りは山折りにいたします。また、着物は左右同じところ(例えば上前衽は下前衽と、右身八ツ口は左身八ツ口)と重なるようになっていますから、心配せずにたたんでいきましょう。

たたみ方の手順

では手を洗ってから始めます。
①着物をたたむ前に「畳紙(たとうし)」を広げておきます。
②およそ半日くらいさぼしておいた着物を畳紙の上に広げます。
③衿を左手に裾を右手にして平らに置き、まず裾のほうからたたみ始めます。
④下前脇縫い線を折り目通りに山折りにします。
⑤両手で軽くなでます。
⑥下前衽を折り目通り谷折りに手前にたたみます。
⑦両手で軽くなでます。
⑧上前衽を下前衽にぴったり重ねます。このとき衿下と褄先(つまさき)がきちっと合うようにします。
⑨両手で軽くなでます。
⑩上前身頃を折り目通りに手前に重ねます。このとき、下前身頃の裾線ときちっと合うようにします。
⑪両手で軽くなでます。
⑫裾を乱さないようにしっかりつかんで裾を右に移動させ、腰から上部分をたたみます。
⑬下前の脇縫い目を左手でなでるようにして袖付け線まで平らに伸ばし、そのまま衿を折り返します。
⑭両手で軽くなでます。
⑮上前衿を重ねます。このとき、衿付け止まりと剣先(けんさき)にたるみがないようにします。
⑯両手で軽くなでます。
⑰衿肩回りを折り目通りにたたみます。このとき、ゴロゴロしないように平らになるように折ります。
⑱裾を左手で持ち、丈を半分に折ります。このとき、右手(二の腕)を衿先あたりに置いて裾が乱れないようストッパーのようにすると、きれいにたためます。
⑲両手で軽くなでます。
⑳上前袖を身頃に重ねます。
㉑下前袖を身頃の下に重ねます。このとき、袖の丸みが折れていないことを確認します。折れたまましまうと袂にきつく折りジワが付きます。ここで確認しておくと次に着る際に安心です。
㉒収納用の畳紙に入れてしまいます。
※しまう前にやっておくと次回楽ちんなコツがひとつあります。それは、たたんだ両裾に後ろ身頃幅の紙を腰部分まで差し込んでおくことです。仕立て上がったときに入っている白い紙がよいのですが、それがない場合は新聞の折り込みチラシでも大丈夫です。
また、重なっている両衿部分を紙で挟むようにしておくと、胸に衿の跡が付かず、着たときにスッキリとしてよい具合です。

私はこの方法を20年以上前に「谷扶嵯子きもの学園」園長の谷扶嵯子先生から教えていただいたのですが、茶の湯のお稽古で座りジワに苦労していた身には大変良い方法でした。今まで一度も折り込みチラシの色移りはありませんでした
こうしておくと、不思議なことですが座りジワが次回着る際に気にならないくらいに伸びていて、アイロンかけがいりません。
一度お試しくださいませ。

※たたむたびに何回も着物をなでることを不思議に思われたことでしょう。なぜ撫でるかと言いますと、着物の表地と裏地の間に含まれている空気を抜くためなのです。空気がたっぷり入っていると着物がずれます。ずれるとシワになりやすいのです。ですから、できるだけ空気を抜いて、表地と裏地がピタッとついているようにするのが理想です。でも、着物は生きているとも思いますので、真空ではなく適度に呼吸ができるようにしてあげてください。

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