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第3回 着物の手入れとやさしい後始末

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文:富澤輝実子

草履にひと手間

着物姿でお出掛けして帰ってきたときに草履の裏を見る方は少ないかもしれません。「あ~、遅くなっちゃったわ。早くお夕飯の支度しなくちゃ」などと気がせいて、ついお玄関に脱ぎっぱなしにしたり、あるいはそのままサッと下駄箱に入れがちかと思います。
 
ですが、草履の底には思いがけないものが付いていることがあります。例えば、小さな石の粒、花弁や葉っぱ、輪ゴムやセロテープの切れ端などです。
私が踏んづけて「キャーッ」となったのはイチョウの葉っぱと銀杏の実でした。イチョウの葉っぱは踏んだ時にツルっと滑りますので要注意です。葉っぱに細かな筋があるのと葉に油分が多いためなのでしょう。銀杏の実は踏んだらすぐに拭き取ってしまわないと匂いが染みつきますので、こちらも要注意です。
帰宅して草履を脱いだら、ちょっと面倒な気もしますがその場で裏(底)を点検します。乾いていてきれいな状態でも、必ず洗いざらしのタオルなどでサッと拭いてから仕舞います。
汚れているときは、ティッシュで拭き取ってからタオルなどでひと拭きします。
このひと手間で草履はきれいに履き続けられます。

※下駄箱でなく買ったときの箱に仕舞う方は、その箱の中に裏が白い折り込みチラシや不用な白い紙を敷いておくと箱自体に草履の汚れが付かず、気持ちよく使い続けられます。

※草履の台に土埃などが足の形に残っている場合は、布に固形石鹸をちょいと付けて拭きます。次に濡れた布で石鹸分を拭き取り、乾いた布で水気を拭き取ります。すっかりきれいになります。試してみてください。

※草履の底が雨などで濡れた場合は、洗いざらしのタオルなどで水気を拭き取ってから、畳んだ古新聞の上に置いて水気をゆっくり吸わせます。その後、鼻緒を下にして底を乾かします。草履は底の素材も上質の皮ですから雨に濡れたままで仕舞うと傷みますのでひと手間掛けておきましょう。

※草履がくたびれてきたら新しいものに替えましょう。愛着のある草履はいつまでもつい履きたくなりますが、鼻緒が劣化したら替えどきです。また、かかとのゴムが減ってきたら履物店などで取り替えてもらいましょう。

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