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「2020着物に世界を映す」展覧会に行ってきました!

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文:富澤輝実子
写真クレジット:一般社団法人イマジンワンワールド

圧巻!世界213か国を映した振袖と帯

「2020東京オリンピック・パラリンピック」が「トーキョー」と決まった2013年、福岡県久留米市の呉服店・蝶屋主人の高倉慶応氏は、世界がひとつになるオリンピック・パラリンピックが日本で開かれることに触発され、「海外からのお客様に自分もなにかオモテナシができるかもしれない」と考えました。海外の国々の文化を知りたいと思い、日本の文化も発信したいと考えたのです。呉服店主の自分ができることは何かと考えるとき、身近にあったのが着物でした。日本文化の代表として「着物」を考えたのです。そこで、世界各国をイメージした振袖と帯を、日本の最高の伝統技術で作り上げようと決めました。日本各地の伝統技術の継承・発展、若手作家の育成までも含めて一流の制作者を人選し、最高の物づくりをするために「KIMONOプロジェクト」を立ち上げました。制作費は一か国につき着物に100万円、帯に50万円、仕立て・小物などに50万円と決め、個人と法人からの寄付で賄うことにしました。初めは誰にも相手にされず苦難の道と思われましたが、「KIMONOプロジェクト」の趣旨と目指すところを説明しているうちに、少しずつ理解・賛同してくれる人が増え、ついには日本を代表する大きな会社や団体、もちろん大勢の個人の方々に支えられて続けてこられました。各国大使館に伺ってその国の風土・習慣・文化を教えていただきながら交流を深め、作り続けました。
それから7年。世界213か国それぞれの文物・伝統・習慣までも映した素敵な振袖と帯が出来上がったのです。その213組の振袖と帯はみんな違ってみんな素敵。エネルギーのほとばしる見事な作品群でした。
高倉氏が考えたのは
①日本の最高の材料を用いること
②最高の伝統技術を用いること
③産地がかたよらないこと

どの国に対してもリスペクトの気持ちが表現された、見事な作品に仕上がっていました。

オープニングセレモニー:各国大使館より大勢のお客様がセレモニーにご出席されました。

新型コロナ感染防止の観点から手がつなげませんので、リボンで輪をつなぎました。
前列左から3人目が「イマジンワンワールド」ファウンダーの高倉慶応氏、右から5人目が代表の手嶋信道氏。

取材する富澤輝実子と解説してくださった「KIMONOプロジェクト]事務局の刑部優美帆さん

ファウンダーの高倉氏と富澤。千總製作「日本」の前で。

メモを取る富澤。

「2020着物に世界を映す」の帰り道

新型コロナの影響で美術館はどこも入場者の制限もせざるを得ない状況ですが、16日(金)、17日(土)、18日(日)それぞれ、30分刻みで100名の申し込みを受け付けて、すべて満員だったそうです。お客様は着物の方が大変多くて、嬉しくてたまりませんでした。私は東京からの新幹線の車中などを考えて大島紬を着て行ったのですが、染めの着物の方が多かったように見えました。もちろん紬の方も、木綿の方もいらっしゃってにぎやかでした。
帰り道のお客様の顔には満足げな様子がにじみ出ていました。
京都駅で帰りの新幹線を待っていると、私と同年配の奥様が「大島、いいですね~」と声を掛けてくださいました。「今日はなんだか、着物のおひとが多いですね。何かあったんですか?」と関西弁で聞いてくださいましたので、ひとしきり「2020着物に世界を映す」京セラ美術館の催しを話してお別れしました。

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