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海外茶道デモンストレーションの思い出【ラトビアとリトアニア】

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文:富澤輝実子

ラトビアからリトアニア

前回エストニアを出発したところまででしたので、今回は次の国・ラトビアからリトアニアをお話しいたします。
EUに加盟している国は出入国審査どころか国境さえよくわからないくらい、国の移動が楽に行えました。私たち一座(裏千家茶道教授の桂宗裕先生を座長と仰いで美容家の松原志津枝先生と私・富澤輝実子〈私も実は他流ですが茶道教授〉が座員の桂宗裕一座)と愉快な名前を付けて海外旅回りの緊張をほぐしていました。
私達はどちらの国でもデモンストレーションでボランティアをしてくださる女子大生たちに着ていただく振袖・帯・小物のセットをおよそ10人分持参するものですから、実はすごい荷物です。日本から送るときは巨大な荷物を船便に載せていたのですが、途中での国から国への移動は陸路を自動車で行います。バルト三国に伺ったのは9月でしたから、ヨーロッパ北部とはいえまださほど寒くはなく、陽気の良い季節でした。デモンストレーションの際の写真がどこかに紛れてしまわれているらしく、これが最高という一枚が見つかりません。探し出し次第お見せしますので、堪忍してくださいね。

まさかのハプニング

ラトビアで数か所茶道のデモンストレーションを終えて、リトアニアに移動する際のことです。地図で見ると小国に見えますが車で移動となると行けども行けども果てしなく地平が続く感じなのです。途中に見えるのは干し草の大きなドラムと馬と牛でした。人も家も見えないところを朝から走り続けているうちに夕暮れが迫ってきました。夕暮れ時って少し不安になる時間帯ですよね。そんな中でなんと車がエンストしました。周りは平原、人っ子ひとり見当たりません。私達一座の3人は「まさかここで夜を越す?」と青ざめましたがドライバーは慣れているのか慌てる気配もなく、粛々と作業をしてくれて、結果何とかなりました。

リトアニアでのデモンストレーション

リトアニアでは首都・ビリニュスと古都・カウナスでデモンストレーションを行いました。カウナスは第二次世界大戦中に「命のビザ」で多くのユダヤ人を救ったことで皆様ご存知の外交官・杉原千畝(すぎはらちうね)が務めた領事館(現在は記念館)にも伺いました。
その時の写真の一つが古城を背景にしたものです。
また、翌年、リトアニアと隣国・ベラルーシでデモンストレーションを行った際の写真が『美しいキモノ』2015年春号に掲載されましたので、添付いたしました。リトアニアでは女子大生、ベラルーシでは女子大生のほかに小学生のお嬢ちゃんたちにも、お菓子のお運びを着物姿で手伝っていただきました。とっても愛らしい姿ですので、見ていただきたいです。

茶の湯と着物の持つパワー

どちらのデモンストレーションでも茶の湯はもちろんですが着物にも多大な興味と関心が寄せられ、茶の湯と着物の持つパワーを実感させられます。茶の湯と着物が日本にあることを本当に有難いことだと感じます。
また、同じページに大日本蚕糸会の「純国産宝絹展」が紹介されていますので、一緒に見ていただけると嬉しいです。

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