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【富澤輝実子】着物トリビア:単衣の思い出、「単衣の着こなし」の講演を

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文:富澤輝実子

「単衣の着こなし」の講演を頼まれた時に…
もうずいぶん以前なのですが、着物愛好家グループから講演を頼まれた時のことです。テーマは「単衣の着こなし」でした。得意の分野のつもりでお話を組み立てて、話の内容に沿ったコーディネート例を何種類もこしらえ、トランクに詰める寸前のところまで準備をしました。どなたもそうだと思いますが、お出掛けの予定ができるとまず「何を着て行こうかしら?」と考えるのが楽しいですね。私もそうです。タンスの中にはどちらかというとクセのある着物が多いものですから、考えた末に、ある染織作家の紬の単衣を着ることに決めました。そしてウキウキしながら当日を待ちました。
すると、しばらくして主催者からメールがありました。テーマを「単衣の着物はこの一枚があれば大丈夫」としてほしいというのです。ヒエ~!びっくりです。自慢ではありませんが、この一枚があれば大丈夫な単衣を私は持っていなかったのです。だって、みんなヒトクセある着物ばっかりなのですから。このテーマの講演で講師がクセのある着物を着ていたらお客様が悩むと思い、今は廃業してしまいましたが長年懇意にしていただいた高級呉服専門問屋の「菱一」さんにとび込みました。菱一さんは良いものだけを扱って全国の呉服店を対象に商いを続けた関東一の大規模な老舗問屋さんでした。私が在籍していた『美しいキモノ』は創刊以来何十年も頼りにしてきたのです。

天の助けはあった!
ところがその時期もう菱一さんには単衣はほとんど無かったのです。なぜかというと、単衣を含めて夏物は特別な季節もののため、時期を逸すると翌年夏までほぼ1年間の持ち越しとなってしまいます。ですから夏前に売り切ってしまうのだそうです。ですが天の助けってあるのですね。両面地紋の桜鼠の無地があったのです。両面に別の地紋が織り出された単衣向きの無地です。よかった~!これでしたら、一枚あればたいていのお出掛けに間に合いそうです。すぐに仕立てに回していただいて、ぎりぎりセーフで期限に間に合いました。無理していただいたのだと思います。
当日はこの着物に「川島織物」製の菫色地に花柄の綴れ帯を締め、「道明」製の三井寺という組み方の帯締め、「加藤萬」製の白絽地に薄藤色の輪出しの帯揚げをコーディネートして出掛けました。さまざまなコーディネート例も実際の着物と帯でご紹介しながらお話を進め、なんとか無事に乗り越えられました。お客様と和やかなひと時を過ごした良い思い出です。

染織・絹文化研究家:富澤輝実子(とみざわ・きみこ)
1951年新潟県生まれ。婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社後、『美しいキモノ』編集部で活躍。副編集長を経て独立、染織と絹文化研究の道に入る。誌面連載「あのときの流行と『美しいキモノ』」も好評。

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