《和楽庵 着物でお出かけスポット調査隊》です。
今回は「兵庫県神戸市」のおすすめお出かけスポットをご紹介いたします。
着物姿の映える街並み 「北野異人館街」と「神戸旧居留地」
個性豊かな洋館が建ち並ぶ神戸の観光名所
新神戸駅を降りてすぐ、港を見下ろす山の斜面に「神戸北野異人館街」が広がっています。坂道にはコロニアルスタイルの洋館が点在し、散策するだけで異国に紛れ込んだエトランゼ気分を味わえます。
異人館街でひときわ目を引くランドマーク的存在は風見鶏の館。ドイツ人貿易商ゴッドフリート・トーマス氏の自邸として建てられた、レンガの外壁と尖塔の風見鶏がシンボリックな洋館です。館の目の前が広場になっていて、散策する人々の憩いの場になっています。観光案内所もここにあるので、何かと便利な場所なのです。
次に有名なのがうろこの家。外壁を覆う天然石のスレートの形状が魚のうろこに見えることからこの名で親しまれています。うろこの家は神戸で最初に公開された異人館で、絵本から抜け出てきたような外観が人気です。西隣の展望ギャラリーでは、マティスやユトリロなどの近・現代絵画を常設展示しています。
ペールグリーンの外壁が美しい萌黄の館、窓の鎧戸が可愛いベンの家、イングリッシュガーデンの美しい英国館、チューダー様式の外観が個性的な山手八番館など個性豊かで美しい洋館が建ち並びます。重厚な調度品で飾られた内部を公開している館や美術品を展示している館も多く、街全体が写真映えするスポットであふれています。
着物姿で街を歩けば明治・大正の時代のはいからさんそのもの。草履で坂道を歩くのはちょっと大変ですが、休憩できるポイントがたくさんあるから安心です。
ロープウェイでハーブ園へ
新神戸駅方面へ戻ってロープウェイに乗れば緑豊かな「神戸布引ハーブ園」に到着です。10分間の優雅な空中散歩は、神戸市街と海を見渡す絶景遊覧。園内は四季折々に花咲き乱れる12のガーデンが整備され、ハーブたっぷりのメニューが味わえるレストランや足湯、ハーブミュージアム、ハーバルマーケットなどグルメやおみやげ探しにも最適な施設です。もちろん写真映えもばっちり。ハーブの香りに包まれて幸せな気分になる散策が楽しめます。
ヨーロッパの都市設計により造られた「神戸旧居留地」
さて今度は地下鉄に乗って海側へ移動です。神戸市役所から西、大丸神戸店までの一角が「旧居留地」です。神戸港の開港後に建設された居留地は、碁盤の目状に整然と区画割りされた美しい街。北野異人館が個人の邸宅として建設されているのに対して旧居留地は現在、超絶オシャレなビル街となっています。阪神・淡路大震災で被害を受けたビルも再建され、かつてよりさらに近代的な街の姿を見せています。
ブランドショップのウインドウや、カラフルなファサードが彩る垢抜けた街並みは、博物館やミュージアムを備え、知的好奇心も満足させてくれます。
大丸の西には南京町があり、街の表情はがらりと一変します。極彩色があふれる活気に満ちたチャイナタウンには美味しそうな匂いが立ち込めて、急におなかがすいてきます。とりあえず老祥記の豚まんを買い食いして、本格的に食べるお店を探しましょう。
ここまできたら船にも乗りたい
せっかく港町まできたのだからクルージングも楽しみたい。神戸湾内をめぐるミニコースから明石海峡大橋をくぐるコースまで、多彩なクルーズプランがそろっています。北野異人館街やハーブ園から見下ろした神戸の街を今度は海から眺めましょう。ゴージャスなレストランシップでお食事しながら遊覧するのもすてきです。
「神戸ハーバーランド」で港の景色を堪能
船を降りたら「神戸ハーバーランド」でショッピング三昧といきましょう。夜になれば、遊園地やポートタワーのきれいなイルミネーションをバックにグラスを傾けて。盛りだくさんな1日の締めくくりを味わう時間です。
国際色豊かな神戸で着物を着るということ
港町神戸には、世界中からやってきたさまざまな国の人々が暮らしています。他国の人が着ている民族衣装もさまざま。この街で日本の着物を着ていると、とても誇らしい気持ちになります。日本人でよかった。着物というすばらしい民族衣装があってよかった。つくづくそう思ってしまうのは、国際都市・神戸のマジックなのでしょうか。