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品良く着こなす訪問着

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女性の内面と着物の関係

『女性の品格』という本をお書きになって、なんと300万部を売り上げ一躍有名になった坂東眞理子さん。その板東さんがこのたび『70歳のたしなみ』という本をお出しになり、早くも大反響を呼んでいます。なんせ、CMなどでも盛んに「人生100年時代」な〜んてやってますからね。70歳は、まだまだ先が長い〜! 70歳と言えば高齢者とひとくくりに言われてしまいますが、「ばあさん」として30年もの歳月を過ごすなんてちょっとね〜〜。

この本の表紙には「意識して上機嫌に振る舞う」と書いてありました。普通にしていたら不機嫌に見えてしまう世代なんですって!(ビックリ) でも、まだ70代じゃない私も、なるほどと思いまして、早速心がけようと思いました。まぁ、だいたいは機嫌がいいんですけどね。そして、人生100年時代、高齢者がこんなに増えているのに、終活だの断捨離だの墓じまいだの「残された人に迷惑をかけないようにこの世を去る」ということにばかり関心を持っている場合じゃない! 旅行と散歩とサプリメントだけにうつつを抜かしている場合か! な〜〜んて気分でお書きになったんだそうですよ。

そして、この本! 50代、60代の方もけっこうお読みになってるんですって〜。「品格」とか「たしなみ」とか、タイトルの付け方がとってもお上手だなぁと思います。品格というのは、優れた気品、品位、人の品のよしあしを言うのだそうで、一方たしなみのほうは(漢字で書くと分かりやすいのですが)、嗜みと書き、好み、そして特に芸事などに関する心得のことだったり、慎みや普段の心がけを言うのだそうです。

ウエストのくびれとか、肌のハリとかツヤとか、足の細さとか、そういうことじゃないんですよね〜〜(うれしい)。そんななか、私が思いますには、はなはだ強引ではありますが、やはり着物は女性の品格にも70歳のたしなみにも強い味方ではないかと思うのです。一方で、いくら高い訪問着を買って、上手に着付けて着姿だけにこだわっても、なんとなく内面から醸し出されるというか漂うというか、なんだかうまく言えませんが、そうした真の美しさは表現できないような気もするし……。

着物の着こなしは、美と健康が、心身共に整ってこそ! ということに加えて、一日や二日じゃ簡単には身につかない人生観とか、生き方、生きる姿勢……、まさに「品格」とか「たしなみ」というものがあってこそ、本当に美しく着こなせるものなのでしょう。そして、訪問着などの染の着物は特に、色も文様も多様なだけに着物に着られているような雰囲気にならないように、ご自分の身長や体形や雰囲気によく合った訪問着を背伸びをせず、丁寧に選びたいものですね。

訪問着の着こなし方

地色

文様も大切ですが、全体のイメージを左右しがちなのは地色です。お若い方でとても地味なものを好む方もいらっしゃいますが、できれば、年齢相応の美しい色の訪問着を勇気を出してお召しいただけたらうれしいです。年を重ねてからでも、コーディネートの工夫でお召しになれないことはないのですが、やっぱり若く肌に透明感があるうちのほうがお似合いになる色目もあります。洋服も含めてあまり普段着ない色ですと、なかなか一歩踏み出せないかもしれませんが、洋服ではピンクが似合わないのに、着物だとなぜか似合うということもあります。周囲のアドバイスにもぜひ耳を傾けて、新しい自分との出会いを楽しんでくださいネ。「和の色」ですので、絶対に似合わない色というのは少ないはずです。

衣紋

気をつけたいのは、色や文様と同様「着方」です。着付けとも言えます。年齢やヘアスタイルに違和感があるほど衣紋を抜きすぎますとどうも品がない。お若い方は最高でも拳一個で十分です。特に、細身の方の衿の抜きすぎは下品な感じになりかねませんので要注意です。しかし、難しいのは衣紋がまったく抜けていないのも野暮ったいということ。「じゃぁ、どうすればいいの〜っ」と叫びたくなりますが、ここは着姿を決める上ではかなり重要なポイントとなりますので、慎重にお願いしたいところです。ここが上手くいけばもう「品のよい装い」に成功したと言っても過言ではありません。

衿合わせ

色と衣紋の次に気をつけたいのが衿合わせです。振袖の場合は首のへっこみよりも上でほぼ直角に衿が合わさりますが、訪問着の場合はもう少し鋭角になります。特に30代よりも年齢が上の人や、ふくよかな方の衿が直角よりも大きく合わさりますと首が短く見えますし、ちょっと野暮ったく品も感じません。
衿は、前も後ろもかなり重要なポイントですので、いろいろな方の着姿をよく見て、研究してみると、随分違うので面白いかもしれませんよ〜♪

帯の高さ

そして帯の高さ! 年配の人があまり上に帯を締めてしまうとやっぱり品がない。足を長く見せたいのでそのようになさる方もいるようですが、振袖のように高い位置で帯を締めていると、その若作りがかえって痛々しいような印象になってしまいます。

所作

細かいことを言えば切りがないのですが、装いが上手にできたらあとは所作。美しい所作は何にも勝る品性! 着たときだけ上品に! というわけにはいかないかもしれませんが、座り方、立ち方、歩き方、つり革につかまるとき、バッグからモノを出すとき、コートの脱ぎ着など、少し意識をするだけでも、徐々に美しい所作が身につくのではないかと思います。

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「和楽庵」スタッフY(50代 女性)
幼少期から着物に親しんで育った大の着物好き。情に厚く涙もろい。
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