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七五三 子どもの着物

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七五三について

無事に成長し、三歳、五歳、七歳を迎えることができると、神様へ感謝を捧げ、ますますの成長と幸せをお祈りしたというのが、七五三の由来です。

秋の抜けるような青空の下、晴れ着を着た小さな子たちを見ると、何ともほほえましい気持ちになりますね。
七五三には地域差があり、男の子の三歳のお祝いをする地域としない地域があったり(一般的には、女の子は三歳、七歳、男の子は五歳でお祝いする)、数え年でお祝いするところと、満の年でお祝いするところがあったりします。

茨城県出身の友人に聞いた話では、茨城や千葉の一部の地域は、七五三を盛大にお祝いすることで有名だそうです。
ホテルの宴会場を借りて、親戚一同をご招待。着物から、ドレスやタキシードへのお色直しは当たり前で、ピアノを弾いたり歌を歌ったりして、招待客を楽しませます。食事はフルコースで、帰りには引き出物もあるとか。そう、まさしく結婚披露宴ばりのイベントなのです。

とはいえ、今の時代の一般的な七五三としては、写真屋さんで撮影をしてもらって、お宮参りをして、家族でお食事をして……という感じでしょうか。
お子さんの着付けをさせていただくこともありますが、朝はうれしくてはしゃいでいたお子さんも、だいたい帰りにはぐったり不機嫌になっています(笑)
普段とは違う髪型や服装をしたり、久しぶりにおじいちゃま、おばあちゃまに会ったりすると、お子さんはうれしくて興奮して疲れてしまうんですね。
なるべく余裕をもったスケジュールにすることをおすすめします。

そして経験上、お子さんのご機嫌が長く続くための大きなポイントは、足元! です。着物姿だと、歩いたり走ったりが思うようにできません。何日か前から、ご自宅で草履や足袋を履かせて練習するとよいでしょう。移動のときに履き替えられるように、慣れた靴を持参すると便利ですよ。

三歳 女の子の着物

三つ身の上に、防寒のために被布(ひふ)を重ねることがほとんどです。最近は袖なしの被布が一般的。柔らかくて動きやすい兵児帯を締められるので、身体の動きを妨げません。羽織と同じ扱いなので、室内でも着たままでOK。
胸の部分にはかわいらしい飾り紐についています。これは蝶々結、釈迦結、七宝くずしなど、吉祥を表す紐結びなんですよ。

五歳 男の子の着物

平安中期、男の子が初めて袴を着けてお宮参りをする儀式だったことから、袴と羽織を合わせます。
お参りには、福を招く末広(扇子)と、邪気を払う守り刀を携えます。七五三の写真で、男の子が嬉々として刀を持っている姿がありますが、あれはこの守り刀であって、この年頃の男の子が大好きなチャンバラごっこではありません。念のため。
ちなみに、皇室では着袴の儀(ちゃっこのぎ)といい、五歳の愛子さまも、誕生したときに天皇陛下から贈られた袴を身に着けました。
秋篠宮家の悠仁さまは、さらに深曽木の儀(ふかそぎのぎ)という五歳の男の子の儀式を行っています。これは袴姿で碁盤の上から飛び降りることで、神のうち(碁盤)にいる子が、そこから飛び降りることで、この世に確かに降り立つということを意味するそうです。

七歳 女の子の着物

つくりは大人の着物とほぼ同じ四つ身の着物で、帯の下にしごき帯をし、筥迫(はこせこ)や懐剣、末広などを胸元に飾ります。
七歳の着物は、どのカタログでも赤系がほとんどです。女の子が好きな色というだけではなく、古来から赤は子どもを魔から守る力があると信じられていたからです。
袖口や裾の赤は、邪悪なものが子どもの中に入り込まないようにするため。金糸刺繍には、魔を撥ね返す力があると言われていました。

赤ちゃんは、男の子よりも女の子の方が丈夫で育てやすいと言われていました。昔の高貴な人々は、男の子が魔物に狙われやすいからだと信じ、その目を欺くために、女の子として育てたり、女の子のような着物を着せたこともあったといいます。

子どもを慈しむ家族の思いは、時代や身分が変わっても同じです。その思いを形にした象徴が、七五三の着物なのかもしれません。
家族があれやこれやと心配りして準備した着物を身に着けた子どもさんたちは、やがて自分の家族を持ったときに、同じような経験をするのでしょう。
こうして我が国の着物文化が継承されてきたのだと考えると、感慨深く、あぁ日本人に生まれてよかった、とつくづく思うのです。

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「和楽庵」スタッフY(50代 女性)
幼少期から着物に親しんで育った大の着物好き。情に厚く涙もろい。
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